チェックシートが出来るまで
自分の医療や生活、最期の希望を事前に考え、信頼する医療者や家族友人と話し合うアドバンス・ケア・プランニングが推奨されているのをご存じでしょうか。
NPO法人らいぶながさきは、終末期における人の生活をささえるための医療、教育、ケアの向上を目ざす事業を行う特定非営利活動法人としてACPの普及に取り組んできました。
そして、これまで講座や講演を行う中でこのような質問をよくいただいてきました。
現在、病気がなく病院や診療所にも
通院していない人はどうしたらいいですか?
高齢の親に考えて欲しいのですが
どうやって話をしたら話し合えますか?
ACPを行う目的は、自身の価値観が尊重された、より良い生活を過ごし生きていくためです。
信頼できる医療者が周りにおり、家族や友人を交えて話し合える環境にある方はACPを行いやすいのかもしれません。
お互いによく話し合ったことが目に見える形で残っていれば、決まった用紙などは必要ありません。
しかし、実際はそのような環境にある方ばかりではなく、自身の最期について考えたことがない方やご家族の今後を心配して考えてほしいと思う方も多いでしょう。
そのため、ACPについて書けるシートは普及の一つの有効な手段だと考えました。
NPO法人らいぶながさきは、いろんな職種、年代の方から意見をいただいてACPを考えやすくするシートを作ることにしました。
自由欄を埋めるのはきつい
高齢になると手が震えて文字を書くのも大変
どんな状況で最期を迎えるか分からない
シートにない状況になってしまったときに判断できるようなその人の価値観が分かる要素が欲しい
ACPは人生の最期だけを考えるものではない
その前の治療の希望も入れて欲しい
今は分からない、書けなくても許される
選択肢を残してほしい
上記のような意見をいただきながらチェックシートが完成しました。
私の「これから」をデザインしよう!と終末期の希望だけではなく「これから」の人生のために考えて欲しい、ご高齢の方だけではなく皆さんに考えて欲しいという気持ちを込めた名前にしています。