「お菓子が入っている!」最近の提供会ではお子さんたちの嬉しそうな声と顔を見る機会が増えました。まるみつ稲佐店・矢上店様から寄付されたお菓子がお子さんたちに人気です。社会貢献活動の取り組みについて、担当者さんにお話をお聞きしました。
地域に愛され必要とされる存在に
ひぐちグループ「まるみつ」のブランドで知られるパチンコ事業のまるみつ。
ひぐちグループは飲食事業やホテル事業など幅広い事業を行う長崎の企業です。
まるみつは店舗開業から60年の歴史があり、現在長崎県内に9店舗、九州各県(沖縄県を除く)に店舗を持ち、地域に大衆娯楽をお届けしています。
食料品提供会では、2023年4月よりお菓子の寄付をいただいています。
お菓子は、まるみつ店舗内に設置された「まごころBOX」に寄付されたものです。
景品のお菓子の余りや、お菓子を必要とされないお客様が店内のBOXに寄付できる仕組みとなっています。
提供会では稲佐店、矢上店にて集まったお菓子が毎月寄付されています。
その際に快く対応してくださる担当が野口さんです。
今回、まるみつ稲佐店に取材に伺い、稲佐店担当の野口さん、矢上店担当の熊本さんにお話をうかがいました。
「まごころBOXの取り組みは10年以上前から行っています。
震災復興のために店舗で出来ることがないかと考えて始まったものが最初だと聞いています。その取り組みが各店舗に広まり、今ではまるみつ全店舗に設置されています。
BOXは店舗ごとに手作り。
かごだったり、ポップを貼ってデコレーションしてあったりと様々です。
集まったお菓子を寄付する先は子供支援の活動している団体が多いと思います。寄付先は店舗ごとに違いますね。前任からの引継ぎか、行政に聞いて支援団体を紹介してもらっています。
食料品提供会は、本社からの紹介があり、稲佐店、矢上店の2店舗が手をあげました。
過去は放課後デイサービスなどに寄付してきたんですよ。
先日、稲佐山公園のハタ揚げ大会の景品で配布されているのを見かけました。他店舗からの寄付だと思いますが、地域の様々な所でご利用いただいていると感じた出来事がありました」。
取材当日、まごころBOXにはかご半分ほどのお菓子の寄付が集まっていました。
食料品提供会に寄付いただく際は、種類ごとに段ボールに詰められています。毎月数箱、多い時は7箱いただいたこともありました。
また、お菓子の種類も充実しています。せんべい、スナック、飴、クッキーなど1回のおやつにちょうどいい小分けサイズが保護者から好評です。
「パチンコ業界では、遊技台数によって景品を何種類揃えるか決まっています。そのため、多くの種類のお菓子を準備しています。
お子さんたちの喜んでいる声を聞くと嬉しいです。
お渡しするお菓子はスタッフで種類を分別し、賞味期限を確認した上で渡しています。
まごころBOXはすぐいっぱいになるんですよ。寄付するお菓子はひと月で集まった量です」。
写真㊤:食料品提供会からお送りしたお礼状。稲佐店・矢上店とも、まごころBOX近くに貼っていただいています
写真㊦:矢上店のまごころBOXは明るい配色の手作り。食料品提供会がお菓子を受け取った際の写真がBOXに掲載されています
店内に入った際、スタッフの皆様の丁寧なあいさつが印象的でした。
店舗スタッフ全員で寄付活動に取り組まれているのですね。この活動についてはどのように捉えているのでしょうか。
「まるみつでは募金活動と寄付活動を行っています。
その中でも、まごころBOXのお菓子の寄付は多いですね。
景品のお菓子のロスはどうしても出てしまいます。たとえお客様がいらないと言われたものであっても、次に利用するということは難しく、余ってしまった景品も賞味期限などの問題でやはりロスになってしまいます。
寄付することで食品が無駄にならず助かっている一面もあります。
寄付を喜んでいただけるので、良かったと感じています。
お客様が食べきれなかったり、食べられないお菓子を困らずに寄付できることから、まごころBOXのご利用が多いのだと思います。
まるみつでは長く募金活動や寄付活動を行ってきました。
店舗スタッフは、特別に寄付活動をしているという考えではなく、普段の当たり前の日常業務のひとつとして捉えています」。
お客様には、まごころBOXの存在をどのように知っていただいていますか。
「実は、店舗からまごころBOXへの寄付を呼びかけたことはありません。
矢上店では出口の目立つところ、稲佐店では動線上に置いています。呼びかけてはいませんが、目に入る場所に設置することで、お客様全体がその存在は知っており、協力してくださっています。
まごころBOXの寄付は在庫の余りよりもお客様が寄付されるお菓子の方が多いです。“このお菓子寄付しといて”とスタッフに声かけしてくださるお客様もいます」。
継続した寄付活動に取り組んでこられたことについて、どのようにお考えですか。
「社会貢献ですね。まるみつは地域に店舗をかまえて、地域の方にご利用していただいて営業しています。なので、地域への恩返しです。
社の方針として『地域に愛され必要とされる存在である』という理念があります。日常生活における大衆娯楽として、地域に愛され必要とされる存在であり続けるため、お客様をどう喜ばせることができるのかを重要視しています。
寄付活動もその延長線上であり、私たちに何が出来るのかを考えてきました。地域で活動する団体に協力できるということは地域への恩返しになると思います。
他にも、矢上店では地域清掃なども行っていますよ」。
最後に、保護者の方へお伝えしたいことをお聞きしました。
野口さん
「まずは、おつかれさまです。お子さんを育てながら働いて、毎日が大変忙しいことだと思います。私も子供がいるので大変さを想像しています。保護者様自身の身体に気を付けて、親子で元気でいてくださいね」。
熊本さん
「お子さんの笑顔が、保護者の皆様が頑張れるパワーであると思います。まるみつが寄付するお菓子で、お子さんが笑顔になれる、その手助けになれば嬉しいです」。
長年、地域に根差して営業されてきた企業の誠実な理念や寄付してくださるお客様のまごころを感じる取材となりました。
取材・写真|NPO法人らいぶながさき
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