令和元年6月25日(火)ふらっと・ほすぴす希望のひかりにて、もしバナゲーム体験会を開催いたしました!
もしバナゲームとは、 もしバナカードを使って価値観を探してみるゲームです。
35枚のカードに書いてあるキーワードをみながら これは私にとって必要なのか、優先順位をつけるならどの価値観が大切なのかを考え
カードを絞っていきます。
今回は、10代から50代までの12名3グループで行いました。
みなさんが最期まで手元に残したい大切な価値観はどのようなものになるでしょうか?
手元に配られたカードのキーワードと、テーブルに置かれたカードのキーワードを見ながら
これはいる、これはいらない、と入れ替えていきます。
新しいカードが出るたびに
「あぁ、これも大事だなぁ」
「えー、これ捨てられるかなぁ」と反応の良い方々が多く、賑やかにゲームは進んでいきました。
考える内容としては、決して簡単ではない問題ですが、カードゲームにすることで、手軽に明るい気持ちで取り組むことができます。
会場は、あたたかい色の照明で明るい雰囲気を出し、BGMもゆっくりと流れています。
雰囲気や音楽によって、緊張することなくリラックスして考えられるようにしています。
次に、カードを5枚まで絞れたら、さらにそこから2枚捨てて3枚にします。
悩んで選んだ5枚をさらに減らすのはなかなか難しい作業です。
グループの全員が3枚を選んだら、
「なぜ私はこれを残したのか」
「なぜこのカードを捨てたのか」
という理由を考え、発表します。
残されたカードには自分の状況や今までの経験、価値観が表れたものが並んでいます。
どうしてこれを選んだのかを言葉にして話すことで
さらに自分の価値観を、自分で考えた自分だけの言葉で表すことになります。
今回は、さらに一歩踏み込みます。
選んだカードを実現するためには、どうしたらいいと思うか案を考えて発表してみます。
そして、それを聞いてグループ内の他3人はどうやったら実現できると思うか、アドバイスをしてみました。
アドバイスをする人の年齢、職業、知識によって三者三様のアドバイスが出揃います。
まず、選んだ本人がどうして選んだか、どうやったら実現できると考えるかを他3人は静かに聞きます。
それから自分の意見ではこうしたらいいと思う、というアドバイスを行うのです。
この話を聞く、アドバイスを行うという試みにはどういった意味があるのでしょうか?
よくよくこの状況を考えてみると、今盛んに推進されているアドバンス・ケア・プランニング(人生会議)が完成するのです。
アドバンス・ケア・プランニングの定義はこうです。
年齢と病期にかかわらず、成人患者と、価値、 人生の目標、将来の医療に関する望みを理解し 共有し合うプロセスのこと
患者の価値観は、このもしバナカードによって現されています。
そのカードの中には、どうしてそれを選んだか、過去に基づく価値観であったり
こうであってほしいという人生の目標、医療への望みが含まれます。
それが露わになった状態で、どうやったら実現できるかという意見を言います。
それを静かに聞いた3人は、自分の経験に基づく、または職業に基づく経験からアドバイスという意見を返します。
患者の望みを知り、お互いの意見を出し合い、話し合うことで
「では実現するためにはこうしましょう」というアドバンス・ケア・プランニングが完成してくのではないでしょうか。
もしバナカードを使って、価値観、意見が露わになっていたので、今回アドバンス・ケア・プランニングまでが短時間で可能となりました。
このもしバナゲームは、価値観を見つけるのを手助けするゲームですが
時期や年齢が変われば、また選ぶカードは変わってくるものです。
今回選んだカードが、いつまでも大切かどうかは分かりません。
時間を置いてしてみる
また違う人としてみることで違う価値観が飛び出してくるかもしれません。
そして、それを踏まえてお互いの意見を話し合うことで、「もしものとき」に納得のいく、より良い決断が出来るかもしれません。
もしバナゲーム体験会は、次回12月を予定しております!
興味の出た方はぜひ次回ご参加ください。