中尾勘一郎のいのち塾 第4夜を開催いたしました!
- NPO法人らいぶながさき
- 2017年8月26日
- 読了時間: 3分
更新日:2023年2月13日

平成29年8月25日(金)「中尾勘一郎のいのち塾」第4夜を開催いたしました!
今回のテーマは、終末期医療を考えよう2 延命治療とは でした。
広報ながよ、長崎新聞に情報が掲載されたので、特に長与町民の方に多くお越しいただきました。
はじめに、「延命治療をしたいか」という質問を投げかけてみました。
すると多くの人は、延命治療を望まない、という方に手をあげます。
次に、「では、救命治療はしたいか」という質問を投げかけてみます。
今度は、会場から、うーん・・・、と悩む声が多く聞こえました。
延命治療と救命治療
何が違うのでしょうか?
今回は、まず延命治療はどのような状態の人に行う治療なのかを勉強しました。
延命処置と救急処置、この2つは医療的にはすることは同じです。
では、何が違うのかというと、「これからどうなるか」ということです。
具体的に、どのような状態だと延命で、どのような状態だと救命かを学びました。
次に、延命処置とはどのようなものか、ということを学びます。
延命処置は、
人工呼吸
人工栄養
人工透析
の3つで考えることができます。
それぞれの延命処置がどのようなものか、どうやって医療行為を行うのかを、写真と図で見てみます。
そして、具体的な病状を交えながら、どの場合は、どの選択肢があるのか、どの選択が良いのかを考えていきました。
今回は、ご自身のことを考える方だけでなく、ご両親の今後のために勉強に来た方も多くみられました。
みなさん、真剣にメモをして聞いておられます。
そして、延命処置の3つに加えて、昇圧剤(血圧を上げる薬)についての知識も学びました。
それを踏まえて、延命処置に対して意思を明確にしていなかった場合、どのようなことが起こる可能性があるのか、ドキュメンタリーを鑑賞しました。
ドキュメンタリーは、胃瘻をして、人工栄養を受けている認知症の高齢の女性と、その介護をする娘さんのお話です。
もう自らの意志は、ご自身で話すことはできない。
胃瘻のおかげで延命はできているが、今後、寝たきりで、話すこともできず
ただただ生かされていることに娘さんは苦しみ悩みます。
母の苦しむ姿はもう見たくない、楽にしてあげたい。
しかし、延命処置をやめたらすぐに死んでしまう。
意思表示のできない母親の命の決定を、自分がしなければならない。
みなさんはどうしますか?
家族にとっても、それを診ている医師にとっても、他人の命を決定することは、大きな負担であり、苦しみです。
もし、これがもう少し時間が戻って、母親が元気な時に、延命処置をしてほしいのか、してほしくないのか、ご家族と意思が共有できていたら・・・書いて残していたら・・・
ご本人にとっても、ご家族にとっても、苦しみが少なかったのかもしれません。
もう1つ。
延命処置について、医師と家族の意見がうまくかみ合わず不幸になってしまったケースについても鑑賞しました。
延命処置についての知識をぜひ、ご家族と共有し、自分はどうしたいのか、家族はどうしたいのか
話し合ってみる機会を提唱して、今回の講座は終了となりました。
今回の講演内容は、11月に特別養護老人ホームかがやきにて、リピート講演をいたします。
参加希望の方はぜひお気軽にお問い合わせください!
次回は10月に開催予定です。
テーマは、これからが大事な問題です!認知症について。です。
お楽しみに!
お問い合わせ先:ふらっと・ほすぴす希望のひかり 担当 中尾
TEL:095-801-6670