令和元年8月6日(火)ふらっと・ほすぴす希望のひかりにて、
医療従事者向けの学習講座 対話の壺を開催いたしました!
今回のテーマは「オープンダイアローグ実践編」です。
前回の講座で、オープンダイアローグとは何か、話を聴くスキルについて勉強しました。
今回は対話の場についたと仮定して、どのように進めていくかを学びます。
まずは、前回の復習として「聞く」スキルを意識しながら隣の人とアイスブレーキングを行いました。
ノンバーバルな部分を主に使いながら聞く、という目標を持ちながら「自分の中にある気持ちや感覚」について対話します。
当たり前にしているようなスキルもあれば、意識しなければ取り入れられないものもあります。
言葉にしづらいテーマだったので、話す方も聞く方も難しかったのではないでしょうか。
対話の基本姿勢や「聞く」スキルを思い出したところで、今回はある問題を解決するための対話の場(カンファレンスや会議、患者家族との話し合いの場など)をひらくと想定して、どのように進めていくのかを学びます。
対話の場を設けたいと考えた時、参加するメンバーはどのような構成したらよいのでしょうか?
オープンダイアローグの手法としては、本人、家族、友人、医療者、その他治療や生活に関わりが深いと考えられる人全員となっています。
例えば、患者が学生の場合、学校の先生が入ってくることもあるかもしれません。
地域の友人、地域の警察官、福祉課の職員など、解決したい問題に関わる全ての人が参加する事が望ましいそうです。
在宅医療の場合を考えると、患者本人、家族、友人、医師、看護師、薬剤師、訪問リハビリの職員、ケアマネージャーなどが参加メンバーとして考えられます。
そこに「対話について知るメンバー」や必要に応じて支援メンバーを加えた構成となってきます。
もし、参加する医療者が対話について知っていたとしたら対話の場は作りやすくなるかもしれません。
そのためにもこの講座で対話のスキルを身に着けたいところです。
参加するメンバーが決まり、対話の場が始まったと仮定します。
対話の場では、様々な意見や考え、感情を参加する全員が発信する事が重要になります。
全員が意見を言えるようにするには、どのようにしたらいいのでしょうか。
対話の場をすすめるためには必要なスキルが6つあります。
話しやすい雰囲気・ペースを作る
全員が意見を言う など意識的に気を付けるべきことばかりです。
些細なことのように見えますが、それによって最終的な結末が大きく変わる事もあるのです。
医療従事者向け講座ということで、参加者は普段から会議やカンファレンスに参加することの多い方ばかりです。
ぜひ明日から意識して取り組んでみてください。
対話の場が進んでくると、最後に「リフレクティング・トーク」というスキルが出てきます。
これは、対話の場を開いたメンバー同士でここまで話されたことに感じたことを出し合う時間を設け、それを参加している人たちに聞いてもらうという事を指します。
自分たちの意見や話されてきた内容を聞かされることで、客観的に問題や自分の意見について考えることが出来る効果があります。
文章で書くと難しいようなものに思えますが、これはオープンダイアローグの学ぶ上で必要不可欠なスキルです。
実際にやってみて身に着けて欲しい、ということでリフレクティングワークを行いました。
4人でグループとなり、聞き手、話して、リフレクティングチームを作ります。
テーマは「自分の仕事でどんな価値を重視しているか」です。
聞き手と話し手でテーマについて対話を行い、その後リフレクティングチームが対話の内容を整理し話し合います。
それを受けて、再度聞き手と話してでテーマについて話し合う という流れをとりました。
自分の話を、他の人が話し合うことや
自分が参加していない話し合いの内容を話し合う
といった今まで経験したことのないワークです。
グループによって雰囲気は様々でしたが、どのグループも言葉が詰まる事なくワークを行えていました。
今回の内容は初めて触れる内容も多く難しかったと思いますが、ぜひ普段の業務でも活かしてみてください。
次回は9月17日開催予定です。
テーマは「旅のことば」
認知症とともにより良く生きるためのヒントを探ります。
次回もお楽しみに!